ロイター ミニチュア アイロン日和
旧社名の「ポーセリン(陶器)」が示す通り、元々は陶器の製造からスタートした会社で、繊細な陶器のミニチュアを得意とします。
ミニチュアを製造工程を簡単にご紹介すると、
鋳型の作成→鋳型に材料を流し込んで出来上がった型を丸1日乾燥・整形→1回目の燃焼→釉薬の塗り付け・丸1日乾燥→2回目の燃焼→塗装・再び乾燥→3回目の燃焼→完成
上記のすべての工程を自社で、熟練の職人が手作業で行っています。丁寧な工程を経て作り出されるロイターの高品質なミニチュアは、世界中で多くのファンを獲得しています。詳細な製造工程は以下のリンクからご覧ください。
https://www.reutterminiaturen.com/en/manufacturing
またロイターの食器でよくみられる金色の塗装は24金を使用しており、半永久的に色あせない輝きを発します。
サイズは1/12スケールを基本としていて、リュルケ社などの木製ドールハウスやヘアビックの人形にもピッタリのサイズ感になっています。見栄えのするクリアケース入りでプレゼントにもオススメです。
◎以下の点について、あらかじめご了承ください。
※布と針は固定されています
※ハサミは動きません
※手作りの品のため、入荷の都度個体差があります
※発送の際は、商品を安全にお届けするためにケース内に緩衝材を入れる場合があります
ドイツ・ロイター ミニアッツレン社製
ハサミの大きさ:長さ24mm アイロンの大きさ:長さ20×高さ22mm
箱の大きさ:縦4×横5.5×高さ3.5cm
非常に繊細な商品のため、取り扱いはご注意ください
ロイター・ミニアッツレン(旧ロイター・ポーセリン)社の歴史
まだ戦後の爪痕が残るドイツでロイター社の歴史は始まりました。マーサ・マートル・ツィマーマンは戦中に教師として働いていましたが、終戦後に安定した生活を求めて陶芸家の見習いとして新たなキャリアをスタートさせました。
あるクリスマス、マートルの師匠は彼女の娘さんにドールハウスをプレゼントしてくれました。そのためマートルはドールハウスにあう陶器のミニチュアを作ってあげました。娘さんはとても喜んでくれて、マートルがミニチュアの仕事を志すきっかけになったのです。
ただ当時は、ドールハウス用のミニチュアにお金をかける風潮はありませんでした。そのような厳しい状況の中でも、マートルはドールハウス用のミニチュアの陶器に特化し、そのスキルを向上させていきます。そして1948年、マートルはロイター社の前身となる「Reutter Porzellan(ロイターポーセリン)」社を立ち上げます。
その年にマートルはウィリー・ロイターと結婚します。ウィリーは1956年に精密機器エンジニアを退職しマートルの会社に移り、その技術者としての経歴も生かしてロイター社の発展に貢献していきます。
1951年に早くも彼女はニュルンベルクのメッセに出展することができました。ただ実績のない彼女は、小さなテーブルとスーツケース1つにミニチュアを詰め込んで参加しました。しかしこのメッセは大成功し、大量のミニチュアの注文を受けることになりました。これまで製法では製造が追いつかなくなり、大量生産の工法を確立し、商品のバリエーションも広がっていきます。
ミニチュア市場の拡大に伴い1960~70年代には工場も拡充し、ますます製造量を増加させていきます。またオーストラリアの著名なイラストレーター、サラ・ケイ氏とライセンス契約を結び、ミニチュアとサラ氏のイラストを融合した商品を開発。世界進出の足掛けとなりました。
90年代には自社のミニチュアに適した木製家具が多く開発され、そのバリエーションをさらに広げていきます。ピーターラビットで愛されている作家ビアトリクス・ポターのイラストのライセンスなども獲得し、ファンの支持を集めていきます。
ミニチュアに情熱を注ぎ続けたロイター夫婦は、1993年に夫のウィリー、1997年にマートルがこの世を去ります。夫婦の情熱を受け継ぐ彼らの子どもたちが会社の代表となり、職人たちが手作業で製造する細やかさはそのままに、若い世代の力でロイター・ポーセリンは市場を全世界に広げていきました。
2022年、パンデミックのさなかロイター社はコアビジネスであるミニチュアの製造に特化する道を選び、あわせて社名も「ロイター・ミニアッツレン(Reutter Miniaturen)」に変更しました。さらに前代表の娘、ミシェル・ロイター(マートルの孫)が新たな社長に就任し、その弟のフィリップがIT全般および物流システムをになっています。マートルの精神は3世代にわたってロイター家によって受け継がれています。